しおかぜ町から

日々のあれこれ物語

新作小説をアップいたしました。

「ぼくらのバラード」第一回をアップしました。 fabuloushunter.hateblo.jp

しおかぜ町から2024/04/05まもなく

はてなブログにて、新連載小説スタート タイトル「ぼくらのバラード」 高校軽音楽部を舞台にした青春小説(?)になる予定です。 三ツ色

「三ツ色日記」2024/03/30 ひとまず最終回

久しぶりに外食らしい外食をした。 少しばかりの贅沢。 自分たちに許そう。 彼女がそう言った。 私たちの記念日になる日である。 それでも、ランチの時間帯を選んだ萌花が愛おしい。 イタリアン。 彼女が働いていたのはフレンチレストランだったが、この日選…

「三ツ色日記」2024/03/20お彼岸

しおかぜ町もお彼岸である。 当たり前か。日本中がそうである。 カノンのお墓参り。 思えば、萌花のフランス行きの前に 始めてふたりで来たのだった。 fabuloushunter.hatenablog.com あの日は暑かったが、 今日は風が強くて寒い。 ときおり雨も降る。 それ…

『三ツ色日記』2024/03/18萌花帰国

萌花が、無事にフランスから帰国した。 エッフェル塔のキーホルダーをくれた。 修学旅行のおみやげみたいだ。 ルーメンも同時に帰国したが、 行かなければならない場所があり、 空港で別れたらしい。 石川県に知り合いがいて、震災のお見舞いとのこと。 えら…

「三ツ色日記」2024/03/14卒業式とおにぎり

今日は公立中学校の卒業式だ。 知り合いの真田さんの息子、翔太もめでたく卒業である。 それにしても、高校入試が終わって 即、卒業式とは、15の春は忙しいものだ。 式に向かう彼の両親に出会った。 きっちりとした服装をしている。 「おお、三ツ色さん、怪…

「三ツ色日記」2024/03/12近況と雑感(劇的事件なし)

今日と明日は、公立高校の入学試験だ。 しおかぜ町にも受験生はいる。 当たり前か。 真田翔太もそのひとりだ。 しおかぜ町から2023/04/11 - しおかぜ町から すでに併願先の私学は合格しているので、 気分的には余裕を持って臨めるだろう。 第一志望校の吹奏…

「三ツ色日記」2024/03/11おだやか、酔っ払いに特記事項なし

しおかぜ町も季節が進む。 気が付けば、早春を告げるような花が咲いていた。 長い時間に感じたが、 萌花のフランスでの残務整理も あと一週間もすれば終了する。 ありがたいことに、遠く離れていても 日本語でメッセージは入ってくる。 「LINE」はえらい。本…

「三ツ色日記」2024/03/05泣かせるなあ、ルーメン

(日本の)早朝に、萌花からビデオ通話のリクエストが来た。 間もなく引き払うことになるアパルトマン。 そして萌花とルーメン。 「ヤッホー。センセー。センセーの大事な人と合流したよ」 さすがに「三ツ色に抱かれた女です」は封印してくれたようだ。 占い…

「三ツ色日記」2024/03/03復帰

萌花がフランスへ。 二週間ほどの不在とはいうものの、 一度二人で暮らし始めたものだから、 あらためてひとりで部屋にいると 妙に手持ち無沙汰と言うか、寂しいと言うか、不思議な感覚である。 LINEでのやり取りはできるのだが、 やはり、それでは物足りな…

「三ツ色日記」2024/02/28

明後日から、萌花が一度フランスに戻る(行く? どっちだ). それで、バタバタしている。 私の入院で、とりあえずのバッグひとつで帰国したものだから スーツケースがない。 かといって、あちらのアパートにはでかいケースが置いてあるから ふたつ引っ張って…

「三ツ色日記」2024/02/20アンリ・シャルパンティエ

日が経つのが速い。 気が付いたら、確定申告が始まっていた。 納税の義務。 三ツ色だって確定申告をする。 去年から電子版で申告しているのだが、 これはこれでややこしい。 「e-Taxなら自宅で簡単に」 みたいなことで宣伝しているが それほど簡単ではないで…

「三ツ色日記」2024/02/15

「黒崎さん、合格したって」 萌花のLINEに連絡が来たらしい。 前後して、私の携帯に着信。 キンパッつぁんからだ。 「黒崎が、第一志望に合格しました」 芸術学部の演劇学科。 彼女の受験直前に、私が事故にあったので ほっとすると同時に、申し訳ない気持ち…

【新章スタート】「三ツ色日記」2024/02/13

退院した。幸い後遺症も無く、あばらと鎖骨の痛みも、ほぼ無くなった。 およそひと月ぶりの自宅。 しかも萌花がいる。 「荷物はそれだけ?」 キャリーケース2つが、彼女の荷物だ。 「着替えと身の回りの物くらいだから。 要るものがあったら、取りに帰るし…

しおかぜ町から、明日(02/13)再開

新章「三ツ色日記」を 明日2024/02/13、スタートし 「しおかぜ町から」の便りを お届けします。

間もなく新章「三ツ色日記」スタート

退院した三ツ色。 萌花との生活がスタートする。 穏やかな暮らしを望むふたりだったが、 そこは、しおかぜ町。 周りにはクセの強い住人が多い。 なにかと、巻き込まれるのは いつものことだが、 三ツ色と萌花は協力して…… 未来に向かっていく(はず)。 間も…

しおかぜ町から2024/02/03

というわけで しおかぜ町から2024/02/02ノロケていたら、退院が決まる - しおかぜ町から 退院が決まったものだから ベッドの購入を急がなければならない。 「だから、いいって、急がなくても」 萌花は言うが、そんな訳にもいかない。 彼女のご両親に申し訳な…

しおかぜ町から2024/02/02ノロケていたら、退院が決まる

「ベッド、どうしようか」 萌花がきわどいことを言う。 まあ、ご両親公認だからいいんだけど。 「三ツ色さんのベッド、セミダブルでしょ」 そうですよ。 カノンがいたときは、2台並べて置いていた。 六畳ほどの部屋にギリギリの大きさで、 足元の方からよじ…

しおかぜ町から2024/02/01さらにさらに病室にて

承前 しおかぜ町から2024/01/26さらに病室にて - しおかぜ町から 「私、三ツ色さんのところに引っ越す。そういう話で、どうでしょうか」 いやいや、それはいいことだ、とは言いにくい。 「ご両親が、どう思われるかなあ」 しかも、番地こそ違えど、同じ町内…

しおかぜ町から2024/01/26さらに病室にて

事故からもうすぐ三週間である。 なんとか起きあがることができるようになり、 脚は無事なので歩いたりはできるが、 依然、いろんな箇所が痛むので たいていはベッドで過ごしている。 頭を打ったし、事故直後は意識を失ったりしていたのだが、 幸いアホには…

しおかぜ町から2024/01/21病室にて

前回 しおかぜ町から2024/01/17萌花と樹里亜、遭遇 - しおかぜ町から 病室で騒いではだめだよ。 萌花が高校生軍団を連れて出て行った。 二十分ほどして萌花だけが戻ってきた。 LINEを交換して、記念撮影(何の記念だ?)をしてきたらしい。 すっかり仲良くな…

しおかぜ町から2024/01/17萌花と樹里亜、遭遇

萌花のキャリアと同様、 黒崎樹里亜さんの受験も気がかりだ。 もう直前である。 ここにきて、私がこんな状態だ。 動くことは禁じられている。 警察の事情聴取もある。 事故に関しては、圧倒的に相手方の過失である。 向こうも認めているらしい。 ややこしい…

しおかぜ町から2024/01/14萌花ふたたび

ありがたいことだが、一晩中そばにいる勢いだった。 そんな萌花だが、彼女も疲れている。 なにせ急遽、地球を半周してきたのだ。 頼むから、君も休んでくれ。 そう言って、帰らせた。 ご両親も来られていて、ますます申し訳ない気持ち。 点滴にいりいろなモ…

しおかぜ町から2024/01/11大けが

地面に横たわって青空を見た記憶がある。 (あとで聞くと、数メートル吹っとんだそうだ) 次の記憶は(おそらく)病院の白い天井だった。 『エヴァンゲリヲン』の見知らぬ天井みたいな感覚だ。 だが、それも一瞬だった。 すぐに眠ってしまった(もしくは気絶…

しおかぜ町から2024/01/08成人の日に

しおかぜ町も成人の日である。 市のホールの前に、新成人が集まっていた。 気のせいかも知れないけど、人数少なめ。 少子化の影響なのか? 私の気のせいなら、いいのだが。 市民ホールは川沿いにある。 しばらく歩いていると、なんと、 キンパッつぁんと出く…

しおかぜ町から2024/01/05今年もよろしくお願いいたします

しおかぜ町も正月が終わった。どこもいっしょか。 正確には、まだ松の内なのだろうが やはり三が日が過ぎると、 普段通りの生活リズムになる。 年賀状の整理や、捨てられなかったゴミ出しなどを しているうちに、半日過ぎた。 「年賀状は今年でおわりにしま…

しおかぜ町から2024/01/02お見舞い申し上げます。

しおかぜ町も正月である。 ただ、能登の地震。 輪島には知人がいる。 今のところ連絡は取っていない。 私の安否の確認に応答している余裕はあるまい。 いずれ、お見舞いを送る。それがいいと思う。いくら心配したって、しおかぜ町にいる私が、役に立つとは思…

しおかぜ町から2023/12/29大掃除とごきげん萌花

しおかぜ町も年の暮れである。 三ツ色だって大掃除をする。 しばらく無視していた浴室の 浴槽の裏や下を 高圧洗浄機で洗ったら びっくりするくらいヘドロ状の水垢が出て来て 気絶しそうになった。 マメにしないとだめだね。 今年最後の、黒崎樹里亜さんのレ…

しおかぜ町から2023/12/25クリスマスだけど日常

萌花と同居していた、”さすらいの占い師”ルーメンが 移動することを決めたらしい。 もともとヨーロッパをさすらうつもりだったのだ。 すでに、二ヶ月以上萌花のアパートに滞在してくれた。 「萌花ちゃんは大丈夫だし、私もそろそろ動かなきゃ」 モニターの向…

しおかぜ町から2023/12/22おっさんバンド

しおかぜ町にも、今シーズン最強寒波到来である。 極寒の中、宗介さんからお誘い。 「沖縄料理、どう?」 ウチナンチュの内名さんが働く沖縄居酒屋。 私も、ホイホイと出かけた。 寒かろうがなんだろうが、呑みたい連中はいる。 店は賑わっていた。 「予約し…