しおかぜ町から

日々のあれこれ物語

しおかぜ町から2023/03/26

しおかぜ町も雨。

ひたすら読書。

おすすめ。

 一昨日、萌花に会って、

久しぶりにフレンチ気分になったが、

しおかぜ町2023/03/24花便り、ここで咲く - しおかぜ町から

まだ雨に降られそうだし、予約を入れるのを躊躇。

グズグズしている。

 

 口が悪い萌花だが、当然。店ではていねいだ。

その豹変ぶりに笑いそうになったことがあって、あとで怒られた。

「まったく。私だって、言葉の使い分けくらい、できるっての」

「そりゃあ、そうかも知れないけど。やっぱり笑っちゃうよ」

「親しい人や信頼できる人と話す時だけだよ。ちょっと、その・・・・・・ 

口の利き方が悪いのは」

すると私は「親しい人」もしくは「信頼できる人」になるわけだ。

「当たり前だろ。何、言ってんの」

 

上京してアイドルグループに入る。

そのことを、両親に反対されて悩んでいた。

親の気持ちは理解できる。そう彼女に言ったのは私だ。

あのとき、彼女の背中を強く押していたら、

今、萌花は違う人生を送っていたかもしれない。

華やかな世界に身を置いていたかもしれないのだ。

 

「三ツ色さんはさ、私の話をものすごく聞いてくれたやん。

いっしょに夜中まで話をしてくれたやん。

『東京には行かない』って言ったとき、

めちゃくちゃ微妙な顔してたやん。あれは、忘れないよ」

怒っていたはずなのに、萌花はとびきりの笑顔を見せる。

さすがはアイドル候補生だったわけだ。引き込まれそうになる。

「信頼してるに決まってるやん。ホントに何言ってんの」

客の前での、馬鹿ていねいな言葉使いを笑ったことを謝罪した。

その後、私が客として行くと、

萌花が目立たないように笑っていた。

 

結局、これを書いているうちに夜になってしまった。

フレンチは別の日にする。

今夜は、

酎ハイとビールで晩酌としよう。