しおかぜ町から

日々のあれこれ物語

しおかぜ町から2023/04/21選挙

選挙だったりする。統一地方選

しおかぜ町にも、選挙カーが来る。

そりゃあ、来る。

 

うるさい。

 

候補者が懸命なのは理解しているが、

私だって、集中して仕事をすることもある。

もう少し、音、小さくしようか。

この時間、学校は授業中だぜ。

 

関係ないが、思い出した。

私が小学校の低学年だったとき。

暮らしていた場所で言うと、前の前。

当時は新興住宅地だった町である。

 

町内会長さんが、市会議員に立候補するという。

今の自治会長みたいな立場だ。

うちの家族が越して来る前から、

地域の世話をしてきた方で、

市のお偉方にも、影響力があるらしい。

もっとも、うちの両親が言ってた話で、定かではない。

私は、まだガキンチョで、

世の中のことなど何も知らなかった。

 

さてさて、選挙運動初日、

その人の自宅前で出陣式があった。

選挙カーの上で、勇ましく手を振る。

「〇〇〇〇、町内のみなさまの応援を受けて、行ってまいります」

(このセリフは私の想像)

町内のひとたちが、拍手をする。

そのとき、うちの母親のとなりにいた、

立候補者の息子が言ったそうだ(母親談)。

 

「オヤジが当選するわけないやん、あほらし」

 

それを聞いては、盛り上がるわけがない。

結果がどうだったのかは記憶にないが、

おそらく、である。

 

得票数が、家族の数より少ない。

ウソかホントかわからない話も聞くけれど……

そこまでひどくはなかったんじゃないかなあ。

記憶にないので、想像だけど。

 

投票には行く。

棄権はしない。

どうしても投票したい候補者がいない場合は、

白票を入れに行く、わざわざと。

無効票とされて、結果には関係ない。

ただの自己満足だ。

それでも投票所に足を運び、

白票を入れることに意味はある。

もちろん、今度の選挙で、

そんなことをしたくない。

だから、

まあ、うるさいけど、

選挙カーの声に聞く耳は持つ。

 

だからね

「応援してね、お願い、お願い。

おじゃましてごめんね。がんばるから、よろしくね」

みたいなことばっかり言わないで。

それって、なんにも言ってないのと同じだから。