しおかぜ町から

日々のあれこれ物語

しおかぜ町から2023/07/05再びの雨、そして

 


しおかぜ町も再び雨である。

九州地方は、また心配ですね。

お気をつけください。

 

中学生の翔太が、

しおかぜ町から2023/04/11 - しおかぜ町から

傘をささずに歩いている。下校途中か。

特に急ぐようすもなく、盛大に濡れている。

「おい、かさ、持ってないのか」

「ああ、三ツ色さん。だって、朝は降ってなかったから」

天気予報くらい見ろよ。

風邪引いたらまずいだろ。

私の傘に入れてやる。おっさんと中学生男子が肩を寄せ合う。

「学校には、貸し傘みたいなのはないのか」

「あるけど、借りたら返さなくちゃならないでしょ。

晴れた日に持って行くの、面倒くさい」

まあ、確かにそうだけどな。

それにしても、制服、そんなに濡らしちゃって大丈夫か。

クサくなりそうだな。

「うーん」とか言っている。

これだからな、男子中学生。

夕方から、塾へ行くという。

翔太は三年生だ。来春は高校受験。

「風邪引いたりしてる場合じゃない」

言うことは一人前だ。

だけど、翔太。

この前は、コロナにかかってたよな。

しおかぜ町から2023/05/24(昨日) - しおかぜ町から

「まあ、がんばりな」

家の前まで送ってやった。

「ありがとございます」

見送って、私は買い物に行く。

気がついたら、左肩がひどく濡れていた。

小さな傘にふたりで入っていたからなあ。

ライトグレーのシャツなので目立つ。

やだな、気にしながら歩いた。

すると

携帯の着信音。

 

【この項続く】